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インタビュー連載「教えて先生!」
広報部長 岩佐賢史先生 編(其の壱

インタビュアー:​令和五年度 PTA「緑会」会長 植田敦

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クラス単位ではなく、学年として仲間になっていく

―本日は、広報部長をされている岩佐先生に学生時代や先生になられた経緯などを「教えて先生!」の連載としてインタビューさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

よろしくお願いします。

 

―先生はこの神大附属の2期生で、入学当時はまだ男子校だったと思うんですが、やはり雰囲気は今と全然違いましたか?

そうですね、入ったときは中1・中2、高1・高2しかおらず、1年目は教室もスカスカでした(笑)。現在の3号館は開校4年目に共学になる時に合わせて作ったんですが、共学になるときはいろいろな意味で大騒ぎでしたよ(笑)

それと、私が高校のときは、6割は神奈川大学に進学してましたから、そういう意味では今と大きく違いますね。当時は新設された学校ということもあって、若い先生がたくさんいらっしゃって、「モノが生まれる瞬間」みたいな、何かすごいエネルギッシュな雰囲気があったと思います。

 

―すでにインタビューさせていただいた大塚禎先生はその当時すでに神大附属の先生をされていたわけですが、そういった先生がまだ20代だった頃ですもんね。

はい、大塚先生も若かったです(笑)。でも生徒に対する情熱や愛情は、40年を経とうとしている今も全く衰えてないです。そこは本当にすごいと思います!

―その大塚先生は現在生徒部長、岩佐先生は広報部長という役職ですが、具体的にどんなお仕事をされているんでしょうか?

 

「広報」という名前の通り、この学校の広報活動をしていまして、本校やいろいろな塾の学校説明会でお話をしたり、学校紹介の資料を作成したり、この学校を皆さんに知ってもらう活動をさせていただいています。企業の「広報部」と同じような部署ですね。

 

―このホームページは、受験生の方もご覧になっているのですが、岩佐先生が学校説明会でお話しされるときに意識されている点などはありますか?

はい、学校の説明をするときには必ず都合の悪いことも必ず言うようにしています。学校と言っても人間と一緒ですべて完璧ということはないですから。うちの学校の良い所と課題はこうですときちんとお伝えすることを心がけています。あとは、本校に来ていただいて、「うちの生徒に直接聞いてください」というのもよくお伝えします。生徒の生の声を聴いていただくのが一番正確だと思いますからね。

―全く同じことを大塚禎先生もおっしゃってましたね。だから学校祭などで生徒たちの生の姿と学校の雰囲気も見てほしいと。

 岩佐先生もこの学校の生徒だったわけですが、そんな先生から見るこの学校の良さはどのようなところだと思われますか?

そうですね、1つまず挙げるとすると、この学校の雰囲気というのもあるのでしょうが、最終的にクラス単位ではなく、学年として仲間になっていくんですね。220人の小さな規模なのでお互い顔も名前もわかるわけです。

中1から学校行事など同じ経験をして、教員も行事のときには集団としてどんなふうにやっていくのかと目的を仕込んでいくんです。それを重ねていくと、だんだん生徒の中から「〇期生」としてこれをやっていこうという生徒が現れてくる。そういう経験を積み重ねていく中で、自分たちは「〇期生」だという仲間意識が生まれるんですよ。

その仲間意識がとっても大切で、「お互いにがんばろう。みんなでやろう。最後までやろうという」絆を作っていく。高いレベルでの志を持ってやっていこうという生徒が一定数以上いて、それが周りに広がっていく環境がある。それを教員たちがちゃんと裏で支えている。それでこの学校が伸びてきたというところがあるんですよ。

―KUプライドのその上に「〇期生」という学年のプライドを持っていくということなんですね。

我々が目指すところは、

卒業した後の人生に必要なことを

どれだけこの学校で学べる環境があるか

ICTやグローバル教育というのは今はどこの学校でもされていることで、それは標準装備とした上で、その中身として何があるかが大切だと思っています。

それがまさに、神大附属のグラデュエーションポリシーにつながっていくわけですよね。

※グラデュエーションポリシー​ (育成を目指す資質・能力に関する指針)

・自らの潜在的な能力や可能性に目覚め、進むべき道を切り拓くことができる。

・変化する社会で生きていくための学び続ける姿勢を身につけている。

・自ら考え、判断し、行動するとともに、他者を尊重し、他者と協働的に取り組む姿勢を身につけている。

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以前の卒業生が、卒業式の答辞の時に言っていたんです。

「今の時代はグローバル化と言われるが、グローバル化で大事なことは自分とは言葉も文化も背景も違う人から私はあなたと仕事がしたいと言ってもらえる自分でいるかどうかということだ。

そのためには相手を理解するとか自分を理解してもらう努力をし続けなくてはいけない。その人間性の根本を私はこの学校で学んだ」って。

私はまさにこれこそ神大附属の良い所だなと思いました。

どこに海外研修に行くとか、英語でどんなことをやっているとかが本質なのではなく、卒業した後の人生に必要なことをどれだけこの学校で学べる環境があるか。我々が目指すところはまさにそこですし、それが神大附属のいい所だと思っています。

 

この学校の生徒だった岩佐先生が自分も体験した神大附属の教育、さらに先生になって生徒の成長も見てきたわけですから、そういう先生が広報として学校のことを説明するというのはまさに適任ですね。

 

私としても、「この学校だったらこんな風に成長できますよ」っていうのを受験生に伝えたいんです。何十人何百人と卒業生を送り出し、それぞれに6年間の成長のストーリーがあるわけですし、大学を出て、その後どうなったかも知っているわけですから。それに、この学校にしかないものがある、それを自分の口で伝えられるっていうのは本当にいい役割の仕事をさせていただいていると思っています。

ーありがとうございます。神大附属の卒業生で、かつ教員という立場だからこその視点でこの学校の良いところを語っていただきました。

 次回インタビューでは、中1の時代の岩佐先生が、学校初日にふてくされて登校した話や、中学3年の時に合唱コンクールでピアノ伴奏をした話など、先生の学生時代の話も深堀りしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

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