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インタビュー連載「教えて先生!」
小林道夫 副校長先生 編(其の壱

インタビュアー:​令和五年度 PTA「緑会」会長 植田敦

神大附属に通って良かった!」って必ず思ってもらいたい

―本日は中学の副校長である小林先生にPTA企画「教えて先生!」のインタビューをさせていただきたいと思います。

先生、どうぞよろしくお願いいたします!

 

こちらこそよろしくお願いします。

 

―さて、小林先生は、中学校の副校長というお立場もありますが、実はPTA「緑会」の副会長も務めていただいています。

ですので、このインタビューはPTA会長と副会長の対談ということにもなるんですが、緑会の副会長はもう何年やってらしゃるんですか?

もう、かれこれ6年ほどになりますね。副校長になって6年ですから。

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ーそうなんですね!それを聞くと、ただでさえ学校運営という重責があるにもかかわらず、

長い間PTAの副会長や副校長の立場で保護者と接する機会の多い先生はご苦労が絶えないだろうと勝手ながら想像してしまいます。

やはり個々の保護者への対応って、いろいろな意味で結構大変じゃないですか(笑) 

実際、私も先生に保護者側の意見を強く伝えることもありますし、伝えなきゃいけない立場なので、これは矛盾した質問なんですが、、、

 

いえいえ、そんな大変とかじゃないですよ(笑)

 

―いつも先生にはそうおっしゃって頂くので、今日は先生の本音を伺えたらなと。

どうしてそんなニュートラルに話を聞いてくれるのだろうって、いつもすごい不思議なんですよ。

逆の立場だったら大変だろうなぁって思うときが結構あるので(笑)

 

いや、副校長の立場として仕事を全うしたいと取り組んでいるだけなので、そんなたいそうなことはないと思うんですが(笑)

うーん、まぁしいて言うのであれば、実は私は保護者のみなさんの気持ちがよく分かるんですよね。

―えっ?それはどうしてですか?

 

実は、私の子供の一人は神大附属を卒業してるんです。だから皆さんと同じ立場だったんですよ。

なので皆さんの気持ちがよく分かるんです(笑)

 

―そうだったんですか?PTA会長として知らなかったのがお恥ずかしい。。。。(笑)

 

いえいえ、全然気にしないでください(笑) 

でも、子供が神大附属に通ってるときは、子供と妻が学校の話を家で普通にするわけですよ。

もちろんその中にはいい事も悪いこともあるわけです。子供の意見は素直ですからね(笑) 

だから、私も一人の親として神大附属を見るという時期があったんです。

だから、学校や先生たちに保護者の方が期待すること、不満をもつことを、実際にわたしも体験してるんです。

 

―なるほど!だから、「副校長先生」という権威的な感じがあまりせず、同じ目線からお話してくださるんですね。

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もっともっといい学校にしよう」

 っていつも思ってるんです

いえいえ、そんな大げさなことじゃないですよ(笑) ふつうです、普通(笑)

でも、神大附属に子供が入ったということは、もちろん受験もさせてるわけですけど、だからこそ親御さんが大変な思いをされてこられたのもよく分かるんです。うちも大変でしたから(笑)。

なので、親御さんの苦労がわかるので、「うち(神大附属)を選んでくれて本当にありがとう」って心から思うんですよ。

だから、この気持ちは入学式とか保護者会とかでいつも申し上げてるんです。

もちろんうちが第一志望でないお子さん、親御さんがいることもわかっています。

そんなお子さん、親御さんにも、卒業するときには、「神大附属に通って良かった!」って必ず思ってもらいたいから、「もっともっといい学校にしよう」っていつも思ってるんです。

 

ーなるほど。でも先生の熱い思いに水を差すようで恐縮なんですが、

「いい学校」の定義って難しくないですか?

昔であれば、「偏差値の高い大学に入る」っていう保護者のある程度のコンセンサスが取れたと思うんですが、

これだけ考え方が多様化した保護者が考える「いい学校」ってかなり幅があると思うんですよね。

そうなると、結局、保護者からクレームが出ないような学校運営をする方向になってしまって、

生徒のための学校っていう方向と少しずれてしまうっていうのはよく聞く話ですよね。

先生が保護者のあらゆる方向の要望ベクトルにさらされて、精神的に疲弊してしまうみたいな。

 

確かに保護者の方がいろいろな考えをお持ちなのは承知しています。

でも、これは私の37年間の教員生活の結論なんですが、もし、自分の子供が本当に学校生活を充実して送っていて、それを親御さんがきちん把握していたら、それを見て学校に何か言おうとする親御さんはいらっしゃらないと思います。

少なくとも私が教員を始めた時から振り返って、そういったことは無かったですから。

 

ーなるほど、確かにそうですよね。

もし親として偏差値の高い大学に合格してほしいと思って、毎日勉強を頑張ってもらいたいとか、中間・期末の成績に一喜一憂していたとしても、本当に子供の目がキラキラしていて、その充実感をキャッチアップできたら本当は何が今子供に大切なのか親として気付きますよね。

 

そうだと思うんですよ。

だから、生徒たちが「本当の意味で中学高校生活を充実して過ごしてもらいたい」っていう思いで、逆に言ったらそれしか考えてないって言ってもいいくらい(笑)

副校長として今自分にできることを頑張っています。まだまだ力不足だとは思いますが(笑)

 

普段はあまり表に出さない小林先生の秘めた思いをうかがって、自分の子供が神大​附属に入ってよかったなという思いだけではなく

「中高生の親という経験をした先輩」という視点からの言葉に、何か保護者である自分の背中をも押してくれているような気がしました。

次回は、こんな暖かい気持ちを持った小林先生の幼少期から神大附属に入った経緯、校外では「宇宙エレベーターロボット競技会委員会」実行委員長の顔を持つ小林先生に迫っていきます。

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